山本整形外科|東成区鶴橋・玉造・今里の整形外科・リハビリテーション科・リウマチ科・スポーツ整形外科|肩の痛み

肩の痛み

肩の痛みの種類

四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

四十肩・五十肩(肩関節周囲炎)

肩関節周囲の組織に炎症が起きている状態で、一般的には「四十肩・五十肩」と呼ばれています。肩の周辺の痛みや腕を動かす際の違和感が生じ、とくに肩を上げたり回したりする動作が困難になります。悪化すると就寝時に痛み(夜間痛)を感じたり、何もしていなくても痛んだりする(安静時痛)ため、早めの対策が肝心です。

原因

原因ははっきりしていませんが、加齢によって生じることが比較的多く、40~60歳が好発年齢です。

治療

痛みと炎症を抑えるために、消炎鎮痛剤や内服薬を使用して様子をみます。肩の動きが悪い場合には、理学療法士によるリハビリを行って動きを改善させます。
上記で効果がない場合には、関節内注射や手術を行うこともあります。

肩関節唇損傷

肩関節唇は肩甲骨と上腕骨のつなぎ目にある軟骨状の組織で、肩関節がぶれないように支える働きをしています。この関節唇がはがれてしまった状態を「肩関節唇損傷」と呼びます。
肩の酷使や怪我によって生じ、物を投げたときにひっかかり感や肩が抜けるような感覚になるのが特徴です。特定の角度で強い痛みが生じることもあります。

原因

手を頭上にあげる動作(オーバーヘッド動作)の繰り返しが主な原因です。野球の投球動作のほか、バレーボール(スパイク、サーブ)やテニス(サーブ、スマッシュ)の動作がオーバーヘッド動作に該当します。

治療

はがれてしまった関節唇はもとには戻りません。治療では症状の緩和と、肩の安定性の回復を目指します。安静にして肩に負担をかけないようにしたうえで、リハビリによって動作に問題が出ないように体のバランスを整えます。痛みが強い場合には、鎮痛剤の処方や関節内注射を行うこともあります。

肩関節脱臼

肩の関節が正常な位置から外れた状態です。激しい痛みに加え、腕を動かすことが困難になります。
一度脱臼するとその後も脱臼しやすくなるため、寝がえりなどのちょっとした衝撃で脱臼が起こることもあります(反復性肩関節脱臼)。

原因

前にはずれる前方脱臼と後ろにはずれる後方脱臼があり、いずれもスポーツ中の転倒などの大きな衝撃で生じます。

治療

脱臼した関節を元の位置に戻すことでほとんどの場合は常態に戻ります。自身で元に戻す可能
ですが、脱臼時に骨折していたり、腱板や神経を損傷していたりすることもあるので注意が必要です。
上述した反復性脱臼を防ぐ意味でも、脱臼をしたら整形外科への相談されることをおすすめします。

腱板損傷(肩腱板断裂)

腱板損傷(肩腱板断裂)

腱板は4つのインナーマッスルの集合体で、上腕骨と肩甲骨を結ぶ働きをしています。この腱板が損傷することを「腱板損傷」あるいは「肩腱板断裂」と言います。肩の痛み(とくに就寝時の痛み)や運動制限が生じ、腕を持ち上げる動作が困難になることがあります。

原因

加齢による組織の変性やスポーツ中の衝撃、あるいは日常生活での酷使などが主な原因となります。

治療

損傷した腱板は自然治癒が難しいため、薬の処方や注射によって痛みを緩和し、リハビリによって肩の動きを改善させます。普段肉体労働やスポーツをしない方であれば、これらの方法のみで対処できる場合も多いです。
しかし、上記の方法でも症状が改善しない方や、日ごろから肩を酷使する方には手術をご提案することもあります。

骨棘

骨棘(こつきょく)は骨の表面に突き出た突起のことで、骨組織が異常に増殖して生じる、文字通り「骨のトゲ」です。肩や膝、股、かかとなど負荷のかかりやすい関節部位に生じやすいのが特徴で、変形性関節症の主な原因の一つでもあります。
骨棘自体に痛みはありませんが、これが周囲の組織や神経を圧迫することで痛みなどを引き起こします。例えば、肩関節に骨棘が生じた場合、周囲を圧迫することで肩の痛みや可動域制限が引き起こされます(腱板損傷やインピンジメント症候群など)。

原因

骨棘は骨組織の異常増殖によって生じます。関節の変性や炎症によって引き起こされることが多く、とくに変形性関節症でよく見られる所見の一つに挙げられます。

治療

一般的には保存療法で炎症を抑えて痛みが治まるのを待ちます。あるいはレーザーや超音波による治療も可能です。
骨棘が生じてから治すよりも予防することのほうが大切です。マッサージやストレッチなど日ごろのケアで予防が可能なので、お仕事やスポーツなどで肩を酷使する方はぜひご相談ください。

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