「肩こりが治らないのはなぜ?」
単なる疲労じゃないかも?大阪鶴橋・玉造の整形外科が解説

コラム

「肩こりが治らないのはなぜ?」
単なる疲労じゃないかも?大阪鶴橋・玉造の整形外科が解説column

2025.11.25
「肩こりが治らないのはなぜ?」単なる疲労じゃないかも?大阪鶴橋・玉造の整形外科が解説

多くの方が悩まされる「肩こり」。揉んでも、温めても、一時的には良くなっても、すぐにぶり返してしまう…その繰り返しの原因は、もしかすると単なる疲労や姿勢の悪さだけではないかもしれません。
肩こりが慢性化し、なかなか改善しない背景には、専門的な治療が必要な病態や、日常に潜む意外な原因が隠れている可能性があります。このコラムでは、「治らない肩こり」の本当の原因と、整形外科での適切なアプローチについて解説します。

治らない肩こり。その「本当の原因」とは?

「肩こり」とは、首から肩、背中にかけての筋肉が緊張し、血行が悪くなることで起こる症状の総称です。しかし、その根本原因は多岐にわたります。

1.姿勢・環境要因:現代病としての肩こり

現代の生活習慣は、肩こりの大きな原因となっています。スマートフォンやパソコンを長時間使用する際の前傾姿勢(ストレートネック)は、頭の重さ(約5kg)を首と肩の筋肉だけで支えようとするため、過度な負担となります。
また、運動不足による筋肉のポンプ機能の低下は血行不良を招き、体幹の筋力低下は、姿勢を支えるために肩や首の筋肉を酷使させる原因となります。これらは、単なる疲労として片付けられがちですが、持続的な負荷が原因で慢性化します。

2.神経・構造的な要因:専門的な治療が必要な病態

単なる筋肉の張りでは説明できない、整形外科的な疾患が潜んでいる場合があります。
一つは頚椎(けいつい)の疾患です。首の骨の間にあるクッション(椎間板)が飛び出し神経を圧迫する頚椎椎間板ヘルニアや、加齢などにより頚椎が変形し神経を刺激する頚椎症は、しつこい肩こりだけでなく、手のしびれや痛みを伴うことがあります。
また、首から腕へ伸びる神経や血管が、鎖骨や肋骨の間で圧迫される胸郭出口症候群も、肩こり、腕や手のしびれ、だるさを引き起こす構造的な問題です。これらの疾患は、正確な画像診断と専門的な治療が必要です。

3.ストレス・自律神経の乱れ

精神的なストレスや不安は、無意識のうちに肩や首の筋肉を緊張させます。これは、自律神経の乱れにより交感神経が優位になり、血管が収縮し、血行不良を招くためです。このタイプの肩こりは、リラックスできる環境や自律神経の調整も治療の一環として重要になります。

「単なる肩こり」と「治療が必要な肩こり」の見分け方

「これはただの疲れ?」それとも「病院へ行くべき?」と迷う方も多いでしょう。以下の症状に心当たりがある場合は、早めに整形外科クリニックを受診し、専門医の診断を受けることをお勧めします。

  • 肩こりと共に、腕や手にしびれや強い痛みがある場合:これは、頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症など、神経圧迫の可能性を示すサインです。
  • 頭痛やめまいを伴う場合:頚椎の異常や自律神経の乱れが関係している可能性があります。
  • 数日〜数週間、症状が持続し、悪化している場合:炎症や器質的疾患が背景にあるかもしれません。
  • 安静にしていても痛みが引かない場合:強い炎症や骨・関節の問題が疑われます。

ポイント: 単なる筋肉疲労による肩こりは、休息やストレッチ、温めることで一時的にでも改善が見られます。しかし、これらの対処法で改善しない場合は、背後に構造的な問題が隠れている可能性が高いため、専門医の診察を受けるべきです。

整形外科クリニックでのアプローチ

整形外科では、肩こりを「症状」として捉えるだけでなく、「原因」を特定することを重視します。

1.正確な診断

問診や触診に加え、画像検査を行い、筋肉、骨、神経の状態を詳細に把握します。

  • レントゲン(X線)検査: 頚椎の並び(ストレートネックの有無)や変形、骨棘(こつきょく)の形成などを確認し、骨格構造の問題を調べます。
  • MRI検査: 必要に応じて、神経の圧迫や、椎間板・靭帯などの軟部組織の異常を詳しく評価します。(当院では近隣の医療機関と連携して行います)

2.原因に基づいた専門的な治療

診断結果に基づき、患者様一人ひとりに最適な治療計画を立てます。

  • 物理療法: ホットパックや電気治療器などを用いて、血行を改善し、緊張した筋肉を緩和します。
  • 薬物療法: 炎症や痛みが強い場合には、内服薬(消炎鎮痛剤、筋弛緩薬、神経障害性疼痛薬など)を適切に処方します。
  • 運動療法・リハビリテーション: 理学療法士が、不良姿勢の改善や、負担を軽減するための正しい体の使い方を指導します。頚椎の安定化を図るためのストレッチや筋力トレーニングは、再発予防に非常に重要です。
  • ブロック注射: 痛みの部位や神経の炎症が強い場合、局所麻酔薬などを用いた注射を行い、症状の早期改善を目指します。

慢性的な肩こりを改善するために

治らない肩こりから解放されるための鍵は、「単なるマッサージ」ではなく、「原因の特定と根本治療」にあります。
ご自身の肩こりが、一時的な疲労によるものなのか、それとも専門的な治療が必要な病態なのかを見極めることが重要です。
もし、あなたの肩こりが、休息やセルフケアでは改善せず、しびれや強い痛みを伴うようであれば、迷わずに当クリニックにご相談ください。正確な診断と、理学療法士と連携した専門的なリハビリテーションを通じて、つらい肩こりの根本的な改善をサポートします。
「治らない」と諦めず、一緒に健康な体を取り戻しましょう。

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