整形外科を受診すべきか迷ったら?
痛みの種類別チェックリスト大阪鶴橋・玉造の整形外科が解説

コラム

整形外科を受診すべきか迷ったら?
痛みの種類別チェックリスト大阪鶴橋・玉造の整形外科が解説column

2025.11.25
整形外科を受診すべきか迷ったら?痛みの種類別チェックリスト大阪鶴橋・玉造の整形外科が解説

「この体の痛み、病院に行くべきだろうか?それとももう少し様子を見たほうがいいだろうか?」
多くの方が抱えるこの疑問は、適切な治療開始のタイミングを見誤る原因となり得ます。自己判断で痛みを我慢したり、市販薬でごまかしたりしているうちに、症状が悪化したり、慢性化して治りにくくなったりするケースは少なくありません。
骨や関節、筋肉、靭帯、神経といった、体を動かすための組織(運動器)の専門家である整形外科医の診察を適切なタイミングで受けることは、早期回復と、生活の質の維持・向上に不可欠です。
この記事では、あなたの痛みが整形外科での治療が必要かどうかを判断するための痛みの種類別チェックリストと、受診を検討すべき具体的な目安について詳しく解説します。

1. 整形外科の守備範囲を理解する

まず、整形外科がどのような症状を専門としているのかを理解することが、受診の判断基準となります。整形外科は、頭部と内臓を除く全身の運動器を扱います。
主な診療対象となる症状には、以下のようなものがあります。

  • 腰痛、肩こり、膝痛、股関節痛など、体幹や四肢の痛みや違和感。
  • 骨折、脱臼、捻挫、打撲などの外傷。
  • 手足のしびれや神経痛(坐骨神経痛、手根管症候群など)。
  • 関節の変形を伴う病気(変形性関節症、関節リウマチ)。
  • スポーツによるケガや障害。

日常の動作や生活に支障をきたす痛みや違和感は、迷わず整形外科にご相談ください。

2. 痛みの種類別:整形外科受診チェックリスト

痛みは、その性質や感じ方によって、原因となる病態が異なります。ご自身の痛みがどの種類に当てはまるかを確認し、受診の必要性を判断してください。

(1)急性で強い痛み・外傷後の痛み

具体的な表現: 激しい痛み、ズキズキと脈打つような痛み、電気が走るような痛み、突然の激痛で動けない。
考えられる原因: 骨折、脱臼、重度の捻挫、肉離れ、急性腰痛(ぎっくり腰)、椎間板ヘルニアの急性増悪など。

受診目安チェックリスト:
  • 激痛のため、全く動けない、あるいは足に体重をかけられない。
  • ケガの直後から、患部がみるみるうちに腫れてきた、または変形が見られる。
  • 急な痛み(特に腰や膝)で、冷やしても痛みが全く治まらない。
  • 強い打撲や転倒があり、骨折の可能性がある。

判断のポイント: 急性で激しい痛みは、運動器に重大な損傷が起きているサインです。放置すると機能障害や治癒の遅れにつながるため、速やかに受診が必要です。

(2)動作に伴う痛み・可動域の制限を伴う痛み

具体的な表現: 動作の開始時(朝の動き始めなど)に痛む、特定の角度に動かすと痛む、関節を動かすと引っかかるような違和感や音がある。
考えられる原因: 変形性関節症(膝、股関節など)、五十肩(肩関節周囲炎)、腱鞘炎、半月板損傷など。

受診目安チェックリスト:
  • 痛みのために、腕が上がらない、膝が完全に曲がらない・伸びないなど、関節の動く範囲が狭くなっている。
  • 痛む動作を無意識に避けるようになり、日常生活(着替え、炊事、歩行など)に支障が出ている。
  • 特に朝起きたときに、関節が動かしにくい(こわばりがある)状態が30分以上続く。

判断のポイント: 動きの制限は、関節や腱、筋肉に何らかの病変が起きている証拠です。放置すると、痛みをかばうことで別の部位に負担がかかり、さらに症状が複雑化することがあります。

(3)しびれ・感覚異常を伴う痛み

具体的な表現: ピリピリ、ジンジン、ビリビリとした痛み、皮膚の感覚が鈍い、手足に力が入りにくい。
考えられる原因: 脊柱管狭窄症、椎間板ヘルニア、坐骨神経痛、手根管症候群などの神経の圧迫や損傷。

受診目安チェックリスト:
  • しびれが広範囲に及び、感覚がほとんどない部分がある。
  • 手や足に力が入りにくくなり、細かい作業ができない、または歩行時に足がもつれる。
  • しびれに加え、排尿・排便の異常(尿漏れや便秘など)がある。

判断のポイント: しびれや脱力は、神経が障害を受けているサインです。特に排泄の異常を伴う腰のしびれは、緊急性の高い病態(馬尾症候群など)の可能性があるため、直ちに受診が必要です。

(4)長引く痛み・炎症による痛み

具体的な表現: 重だるい痛み、鈍痛、安静にしていてもズキズキ痛む、患部が腫れて熱を持っている。
考えられる原因: 慢性的な関節炎、関節リウマチ、痛風発作、骨粗鬆症による圧迫骨折など。

受診目安チェックリスト:
  • 痛みが一週間以上続き、改善する傾向が見られない、あるいは徐々に悪化している。
  • 湿布や市販薬を使っても痛みが全く引かない。
  • 安静時にもズキズキと痛みが続き、夜間に痛くて目が覚める(夜間痛)。
  • 関節が腫れて熱を持ち、赤くなっている。

判断のポイント: 痛みが長期化すると、心理的な要因も絡み合い、「慢性疼痛」という治りにくい状態へ移行することがあります。また、炎症や痛風発作など、早期に専門的な薬物治療が必要な場合もあります。痛みが三ヶ月以上続く場合は、慢性疼痛の専門的な治療が必要になる可能性があります。

3. 受診を検討すべき最終的な判断基準

上記のチェックリストに加え、受診を決断するための三つの重要な最終判断基準があります。これらのうち一つでも当てはまれば、迷わず整形外科を受診してください。

基準1:日常生活への影響度

痛みのせいで、今まで当たり前にできていた動作に支障が出ている場合です。

  • 痛みのために仕事や家事に集中できない。
  • 立っている、座っているといった安静時の姿勢でも痛む。
  • 痛みをかばうことで、姿勢が歪んできたと感じる。

基準2:痛みの進行と持続期間

「様子見」で済むのは、通常数日程度で痛みが軽減する場合です。

  • 痛みが一週間を過ぎても改善しない。
  • 時間の経過とともに、痛みの範囲が広がっている、または痛みのレベルが上がっている。

基準3:発熱や全身症状の有無(危険なサイン)

運動器の痛みであっても、以下のような症状を伴う場合は、緊急性が高い可能性があります。

  • 痛む部位だけでなく、体全体に発熱がある。
  • 原因不明の急激な体重減少がある。
  • 腰や背中の痛みで、安静にしても全く楽にならない。

4. 早期受診がもたらすメリット

「もう少し我慢すれば治るかも」と受診を遅らせることは、百害あって一利なしです。早期に整形外科を受診することで、以下のようなメリットが得られます。

  • 正確な診断と早期治療の開始: 早期に原因を特定することで、症状に合った最適な治療(投薬、注射、リハビリテーションなど)を直ちに開始でき、治癒までの期間を短縮できます。
  • 重症化・慢性化の予防: 軽度のうちに適切な処置を施すことで、手術が必要なレベルへの悪化や、痛みが長引く慢性疼痛への移行を防げます。
  • 安心感の獲得: 「自分の痛みが何なのか」を知るだけでも、不安は大きく軽減されます。

当クリニックでは、患者様一人ひとりの痛みの種類、生活背景、回復へのご希望を丁寧に伺い、最適な治療計画をご提案いたします。迷っているその痛み、放置せずにぜひ一度ご相談ください。

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