楽しい冬のアクティビティ、スキーやスノーボード。しかし、転倒や衝突といったアクシデントは避けられず、万が一怪我をしてしまった場合は、迅速かつ適切な対応が非常に重要になります。特にスキーで起こりやすい怪我は、専門的な診断と治療が必要なケースが多く、その際に頼るべきは整形外科クリニックです。
当クリニックでは、スキー・スノーボードによる運動器の外傷を正確に診断し、リハビリテーションまで一貫してサポートすることで、患者様が再び安全にスポーツを楽しめるよう尽力しています。
スキー外傷で最も注意が必要な「膝」の怪我
スキーでは、板に足が固定されている特性上、転倒時に強いねじれの力が膝にかかりやすく、重篤な怪我につながることがあります。自己転倒による怪我で最も多いのは捻挫ですが、特に注意すべきは膝の靭帯損傷です。
前十字靭帯(ACL)損傷の深刻さ
膝の奥にある前十字靭帯(ACL)の損傷は、スキー外傷の中でも特に深刻です。転倒時に「ブチッ」という断裂音や膝が外れるような感覚を覚え、直後に激しい痛みと腫れを伴うのが特徴です。
安静にしていれば痛みや腫れは引くことが多いですが、靭帯は切れたままでは自然に治ることはほとんどありません。この損傷を放置すると、膝がグラグラする不安定感(膝崩れ)が生じ、半月板や軟骨の損傷を引き起こし、将来的には変形性膝関節症といった慢性的な痛みに悩まされるリスクが高まります。
競技スポーツへの復帰を目指す若い方の場合、不安定性を解消し、膝の機能を回復させるために、多くは靭帯を再建する手術が必要となります。
その他の主なスキー外傷
- 内側側副靭帯(MCL)損傷:膝の内側の靭帯損傷で、ACL損傷と合併することもあります。
- 下腿骨折:ビンディングの解放値が合わない場合などに、強いねじれで下腿(すね)の骨が折れることがあります。
- 肩・手首の怪我:転倒時に手をついたり、肩から打ち付けたりすることで、鎖骨骨折や肩関節脱臼、手首の骨折や捻挫が起こります。
怪我をしたらすぐに行うべき「RICE処置」
ゲレンデ内で怪我をしてしまった場合、救助を待つ間、内出血や腫れ、痛みを最小限に抑えるための応急処置が重要です。それがRICE(ライス)処置と呼ばれるものです。
- 1. Rest(安静):無理に動かさず、安全な場所に移動して患部を動かさないようにします。
- 2. Icing(冷却):ビニール袋に雪や氷を入れて患部を冷やします。冷却は痛みと腫れを抑えるのに非常に効果的です。直接氷を当てて凍傷にならないよう注意してください。
- 3. Compression(圧迫):弾力性のある包帯やタオルなどで軽く圧迫し、腫れを防ぎます。ただし、血流を妨げないよう強く巻きすぎないことが大切です。
- 4. Elevation(挙上):患部を心臓より高い位置に保ち、内出血による腫れを軽減させます。
スキーでの怪我・リハビリは山本整形外科へ
「ただの捻挫だろう」と自己判断して放置すると、思わぬ後遺症につながりかねません。スキーでの怪我は、必ず運動器の専門家である整形外科医に診てもらう必要があります。
正確な診断と専門的な治療
骨折だけでなく、靭帯や半月板といった軟部組織の損傷は、レントゲンだけでは正確な診断が難しいケースがあります。当クリニックでは、提携の医療機関と連携してMRI検査などの高度な画像診断を活用し、目に見えない損傷まで詳細に評価することで、早期に適切な治療方針を決定します。
スポーツ復帰を見据えたリハビリテーション
スキーでの怪我からの回復において、診断と治療と同じくらい重要なのがリハビリテーションです。
手術が必要な場合でも、保存療法で対応する場合でも、怪我によって失われた筋力や関節の柔軟性を取り戻すこと、そして再発を防ぐために正しい体の動かし方を習得することは必須です。
当クリニックでは、専門の理学療法士がマンツーマンで、競技特性を考慮したリハビリテーションを提供し、「元のレベルで安全にスポーツに復帰する」ことをゴールに、最後まで責任をもってサポートします。
まとめ
楽しいウインタースポーツを長く続けるためにも、怪我の初期対応と専門家による継続的な治療が不可欠です。痛みや違和感がある場合は、迷わず大阪鶴橋・玉造の山本整形外科へご相談ください。
