骨折かもと思ったら整形外科へ!

コラム

骨折かもと思ったら整形外科へ!column

2025.10.21
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突然のケガや激しい痛み。「もしかして骨折かも?」と不安になったとき、どこへ行くべきか、どう行動すべきか迷う人は少なくありません。自己判断で「ただの捻挫だろう」と放置してしまうと、回復が遅れたり、後遺症が残ったりするリスクもあります。
このコラムでは、骨折が疑われるときのサインから、正しい応急処置、そして整形外科を受診することの重要性について、詳しく解説します。

「骨折かも」を判断する7つの重要なサイン

骨折は、強い外力によって骨の連続性が断たれる状態です。捻挫や打撲と症状が似ていることもありますが、以下の7つの特徴的なサインが見られる場合は、骨折を強く疑い、すぐに専門医の診察を受ける必要があります。

1. 激しい痛み

安静にしていても痛みが続き、患部に触れたり動かしたりすると飛び上がるほどの強い痛みがある。

2. 腫れと皮下出血

受傷後まもなく患部周辺が大きく腫れてくる。数日後に青アザ(皮下出血斑)が広がることもある。

3. 変形・異常な動き

腕や足が不自然な方向に曲がっている、または通常ではあり得ない場所でグラグラと動く感覚がある(異常可動性)。

4. 機能障害

痛みが強くて、患部を動かせない、体重をかけられないなど、体の機能が失われる。

5. 圧痛(あっつう)

痛めた部位を優しく押したときに、特に一点に集中した強い痛みがある。

6. 異常音(轢音:れきおん)

患部を動かしたときに、「ポキポキ」「ゴリゴリ」といった骨がこすれ合うような異常な音が聞こえる・感じる。

7. ショック症状(緊急性が高いサイン)

大量出血などにより顔面蒼白、冷や汗、めまい、意識の低下といった症状が見られる場合は、命にかかわるため、ただちに救急車を呼んでください。

特に、高齢者が転倒後に強い痛みを訴える場合や、子どもが言葉で痛みを伝えられない場合は、安易に考えず、骨折の可能性を疑って速やかに受診することが大切です。

病院へ行くまでの正しい応急処置:動かさないことが最優先

病院へ行くまでの間、患部の悪化を防ぎ、痛みを最小限に抑えるために、適切な応急処置を行いましょう。基本は「RICE処置」を応用したものです。
最も重要なのは、患部を動かさないこと(安静・保護)です。不用意に動かすと、折れた骨の端が血管や神経を傷つけ、症状を悪化させる可能性があります。
次に、固定(Immobilization)です。骨折が疑われる場合は、身近にある板、雑誌、新聞紙、傘などを「副木(そえぎ)」として利用し、骨折した部分の上下の関節を含めて固定します。布や包帯、粘着テープなどで固定し、患部を動かないようにしますが、きつく締めすぎて血流を妨げないよう注意が必要です。もし皮膚を突き破って骨が出ている開放骨折の場合は、骨を無理に戻そうとせず、清潔なガーゼなどで覆い、そのまま固定して救急車を待ちましょう。
痛みと腫れを抑えるために、氷のうなどをタオルで包み、患部を冷却(Icing)します。また、可能であれば、患部を心臓より高い位置に保つ(挙上:Elevation)ことで、血液や体液が溜まるのを防ぎ、腫れの軽減につながります。

骨折の診断と治療は「整形外科」の専門領域

骨折が疑われるとき、迷わず受診すべきは整形外科です。その理由は、骨折の診断と適切な治療を行うために必要な専門的な設備と技術が揃っているからです。

正確な診断に不可欠な画像検査

骨折の有無や程度を正確に診断するには、X線(レントゲン)検査が必須です。通常のレントゲンでは判別しにくい小さなヒビやズレの確認、あるいは複雑な骨折の全容を把握するためには、CT検査やMRI検査といった精密検査が必要となる場合があります。これらは、医師のいる整形外科クリニックや総合病院でのみ可能です。
※当院ではMRIやCTが必要と判断した場合は連携の医療機関へ紹介いたします。

骨の専門家による最適な治療計画

整形外科医は、骨、関節、筋肉、神経といった運動器の専門家です。問診や触診、画像検査の結果に基づき、骨折の状態(ズレの大きさ、骨折の種類など)に合わせて、最適な治療法を選択します。
ズレが少ない骨折などに対しては、ギプスやシーネといった装具で固定し、骨の自然治癒を促す保存療法が選択されます。一方、ズレが大きい場合や関節内の骨折など、骨の安定が必要な場合には、プレートやネジなどの金属を用いて骨を固定する手術療法が必要となります。

早期のリハビリテーションへの移行

骨折の治療において、骨がくっつくこと(骨癒合)はゴールではありません。固定期間が長引くと、関節が硬くなったり(拘縮)、筋力が低下したりといった二次的な障害が生じます。整形外科では、骨折の治癒状況を見極めながら、適切なタイミングでリハビリテーションを開始し、関節の可動域回復や筋力強化を行います。これにより、日常生活やスポーツへのスムーズな復帰を目指します。

骨折かもと思ったら、大阪鶴橋・玉造の山本整形外科へ

「この程度なら大丈夫だろう」と骨折を放置すると、以下のような深刻な問題につながる可能性があります。
骨折部が固定されず、いつまでも骨がくっつかない偽関節(ぎかんせつ)になったり、骨がズレたままくっついてしまい、変形や機能障害が残る変形治癒を起こしたりするリスクがあります。不適切な治癒は、将来的に患部に慢性的な痛みや関節炎を引き起こす原因ともなります。
不安を抱えながら過ごすよりも、専門医の診察を受けることが、最も早く回復への道筋をつける方法です。少しでも「骨折かも」と感じたら、まずは患部を動かさないように応急処置を行い、その後は速やかに山本整形外科を受診してください。
経験豊富な専門医によるきめ細やかな治療・リハビリテーションを通じて、皆さまの早期回復と、健やかな日常生活への復帰を全力でサポートいたします。

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