
「交通事故に遭ってから、なぜか夜中に何度も目が覚める」「寝つきが悪くなって、朝までぐっすり眠れない」
このような症状に心当たりはありませんか?
交通事故は、身体的な怪我だけでなく、目に見えない心身の不調を引き起こすことが少なくありません。
特に、事故後から「眠れない」という不眠の症状に悩まされる方は非常に多いのです。
当院は、これまで数多くの交通事故患者様と向き合ってまいりました。今回は、交通事故後に不眠の症状がなぜ起こるのか、そしてそれ以外の「事故後にありがちな症状」について、大阪の整形外科である当院が詳しく解説します。
交通事故後、なぜ寝れなくなるのか?
交通事故による不眠の症状は、主に以下の3つの要因が複雑に絡み合って生じると考えられます。
1. 身体的な痛みや不快感
まず最も直接的な原因として挙げられるのが、身体的な痛みです。
むち打ち症による首や肩の痛み、腰痛、打撲によるあざの痛みなど、事故で負った怪我の痛みが夜中に強くなることで、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりします。
特に、寝返りを打つたびに痛みを感じるような場合、無意識に身体が緊張状態となり、質の良い睡眠を妨げてしまいます。
2. 精神的なストレスとトラウマ
交通事故は、想像以上の精神的なショックを伴います。
「もう二度と運転できないかもしれない」「あの瞬間の恐怖が忘れられない」といった、事故当時の状況に対する恐怖や、今後の生活に対する不安、加害者との交渉、後遺症への懸念など、様々な精神的ストレスが不眠を引き起こすことがあります。
このような精神的ストレスは、自律神経の乱れを招き、交感神経が優位な状態が続いてしまいます。通常、睡眠中はリラックスを司る副交感神経が優位になりますが、事故のトラウマからくる緊張状態が続くと、眠るべき時間になっても脳や身体が休まらず、不眠症へとつながります。
3. 自律神経の乱れ
交通事故による衝撃は、身体の深部にまで影響を及ぼし、自律神経のバランスを大きく崩すことがあります。
自律神経は、心臓の鼓動や呼吸、体温調節など、意識とは関係なく身体の様々な機能をコントロールしています。交感神経(活動・緊張)と副交感神経(休息・リラックス)の2つから成り立っており、これらがバランスを取りながら働いています。
事故の衝撃や精神的ストレスによって自律神経が乱れると、夜間でも交感神経が活発な状態が続き、心身が「戦闘モード」から抜け出せなくなります。その結果、心臓がドキドキしたり、寝汗をかいたり、身体が火照ったりして、熟睡できなくなるのです。
不眠の症状は、これら3つの要因が単独で起こるのではなく、互いに影響し合いながら悪循環を生み出すケースがほとんどです。
「痛いから眠れない」「眠れないからストレスが溜まる」「ストレスが溜まるからさらに自律神経が乱れて眠れない」といった負のスパイラルに陥る前に、適切な治療を開始することが重要です。
交通事故後にありがちな、不眠以外の症状
不眠の症状は、実は「むち打ち症」をはじめとする他の様々な症状と密接に関係しています。
不眠に加えて以下のような症状に心当たりがある方は、単なる「気のせい」と放置せず、一度専門医にご相談ください。
1. 首・肩・背中の痛みやこり
交通事故で最も多い怪我の一つである「むち打ち症(頸椎捻挫)」。
追突の衝撃で首が鞭のようにしなり、首周りの筋肉や靭帯、関節に損傷をきたします。事故直後には症状が出ず、数日経ってから痛みやこり、だるさ、可動域の制限などの症状が現れることが特徴です。
2. 頭痛
むち打ち症に付随して、後頭部から側頭部にかけての頭痛を訴える方も多くいらっしゃいます。
これは、首の筋肉の緊張や、頸椎の歪みが原因で起こる「緊張型頭痛」であることが多いです。また、自律神経の乱れからくる血管の収縮・拡張によって起こる「偏頭痛」のような症状が出ることもあります。
3. めまい、耳鳴り、吐き気
首の深部には、めまいや平衡感覚に関わる神経が通っています。
むち打ち症によってこの神経が圧迫されると、めまいや耳鳴り、立ちくらみといった症状が出ることがあります。また、自律神経の乱れから、吐き気や食欲不振、胃もたれなどの消化器症状が出ることも珍しくありません。
4. 手足のしびれ
首や背骨には、手足に伸びる神経が通っています。
事故の衝撃で首や背骨の関節がずれたり、椎間板ヘルニアを起こしたりすると、神経が圧迫されて手足にしびれや脱力感が生じることがあります。
5. 集中力の低下、だるさ、倦怠感
十分な睡眠がとれないことで、日中の集中力が低下したり、全身にだるさや倦怠感を感じたりします。
これは、肉体的な疲労が回復しないことに加え、自律神経の乱れや精神的なストレスも影響しています。仕事や家事に集中できず、「以前のように動けない」と悩む方も少なくありません。
6. 不安感、イライラ、気分の落ち込み
交通事故後の精神的なショックから、気分の落ち込みや不安感が強くなることがあります。
夜眠れない、身体が痛いといった身体的な不調が続くと、さらに気分が沈み、イライラしやすくなるなど、精神的な症状が悪化することがあります。
交通事故後の不調、放置は危険!
「たいした怪我じゃないだろう」「そのうち良くなるだろう」と、不眠や痛みを放置してしまう方がいますが、これは非常に危険です。
上記のような症状は、単なる肉体的な怪我だけでなく、自律神経の乱れや精神的なトラウマと密接に関係しており、放置することで慢性化し、後遺症へとつながる可能性があります。
特に、不眠の症状は、心身の回復を妨げ、痛みの感じ方を増幅させてしまうことが研究で明らかになっています。
当院が行う交通事故治療の強み
大阪で交通事故治療に特化した当院では、患者様一人ひとりの症状に合わせて、根本的な原因にアプローチする治療を行っています。
1. 総合的な検査と診断
まずは、丁寧な問診と触診に加え、必要に応じてレントゲンやMRIなどの画像検査を行い、痛みの原因を正確に特定します。
2. 身体の歪みを整える専門治療
骨格や骨盤の歪みは、痛みの原因となるだけでなく、自律神経の乱れを招くことがあります。当院では、痛みの根本原因である身体の歪みを整え、神経の圧迫を解放する治療を行います。
3. 精神面への配慮
不眠や精神的な不調には、心身ともにリラックスできるような治療も大切です。自律神経を整える施術や、患者様の不安に寄り添ったカウンセリングを丁寧に行い、精神的な負担の軽減にも努めます。
4. 専門家による万全のサポート体制
交通事故後には、保険会社とのやり取りや、示談交渉など、患者様にとって大きな負担となる手続きが山積します。当院は、交通事故の専門家と連携し、手続き全般をサポートする体制を整えています。患者様は治療に専念できる環境を提供します。
まとめ
交通事故後の不眠は、「事故のせい」と我慢するのではなく、専門的な治療が必要な症状です。
身体的な痛みだけでなく、精神的なストレスや自律神経の乱れが複雑に絡み合って不眠を引き起こし、それがさらに他の様々な症状を悪化させる悪循環を生み出します。
交通事故に遭ってから「なぜか眠れない」「身体の調子が悪い」と感じたら、一人で悩まずに、まずは当院にご相談ください。
早期に適切な治療を開始することで、症状の慢性化を防ぎ、一日も早く元の生活を取り戻すことができます。
大阪で交通事故後の不調でお悩みなら、鶴橋、玉造の山本整形外科へ
